八王子合氣道友好会ブログ

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兄ちゃん、ギター弾くのかい? Vol.1

T.G.コノです。

ブログ番長としてお恥ずかしい限りですが、一月以上のご無沙汰です。
え~、こういう事態がしばらく起こらないように、今月中に三本のネタを上げようと思っております。

題名でお気づきかと思いますが、前回は道場内のメンバーから「全然わかんない」「面白くない」「合氣道と関係なさ過ぎる」と大好評だった、2009年3月から始まった「ギター大好き」シリーズのように、連続モノで行きます。全五回を惜しまれつつ終わったのも、もう二年も前ですね。

前回はギタリスト、「人」をメインにしましたが、今回は「ギター」を取り上げようかと。S兄弟のパパさんも「ギター好き」と言う情報をR君から得ているので、とりあえず一人は楽しませる事が出来るでしょう。



記念すべき第一回目は、いきなりFender社の「Stratocaster」をご紹介します。まず、ギターメーカーには、Gibson社とFender社の二大ブランドがあります。大まかに説明すれば、「伝統のGibsonと、「革新のFenderという言い方が出来ると思います。今回はまず、「革新」のFender社の製品「Stratocaster」から。

二本のストラト
赤が左用、黒が右用です。私は左利きなので、黒は逆さにして弦を張り替えて使っています。


正式にはストラトキャスター、通称「ストラト」。

主な使用ミュージシャン:
ジミ・ヘンドリックス、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、ジェフ・ベック、バディ・ガイ、ロリー・ギャラガー、チャー、ディック・デイル、ボニー・レイット、リッチー・ブラックモアなど。思い出せてない人もたくさんいそうですが、こうして見ると日本人で「ストラト使い」ってイメージの人、少ないですね。



ストラトは1954年に発売されたのですが、特筆すべき点は、現在でも基本的に形や機能を変えることなく生産され、ミュージシャンの手元へ届けられています。そして突然、結論から言ってしまいます。それは、ストラトは世に出た瞬間から、「完成されたエレキギター」だったという事。全ては書ききれないので、特に大きいと私が判断する、以下の三点について解説していきます。まず、


ネック

それまでのアコースティックやエレキギターは、「セットネック方式」と呼ばれる方式をとっていました。それは、ギターのネック(細い部分)と、ボディの二つの部品を、きれいに密着するように加工し、その上で「接着」していました。これは二つの部材が密着することで、振動がボディ、ネックとも良く伝わり、豊かな音色に繋がるものです。

音色としては良いのですが、欠点は「ネックが折れると修理が困難」という点でした。ボディと接着剤で接着されているので、ネックだけ取り外すのに時間が掛かるのですね。

そこをクリアしたのが、ストラト(正確にはその前身のテレキャスターからですが)に採用されている「デタッチャブル方式(通称「デタッチ」)」。簡単に言うと、ネックとボディをピッタリと合うような規格でたくさん作っておいて、ネックが折れたらネックだけを交換して、「ネジでボディに留める」方式です。

プレートを介してボディと留められているネジ四本(70年代の一時期は三点留め)を外せば、ネックは簡単に取り外せるので、万が一のトラブルにも新しいネックを用意すれば、そのまま付け替えて解決できるものです。加工の精度にもよりますが、しっかり出来ているものは、音色に関してセットネックとさほど変わりないと言っても差し支えないでしょう。

パネルを介してネジ四本で留められるネック。
ネックとボディの境目に見える、金属のプレートを介して留まっています。




ピックアップ(P.U)


P.Uは、弦の振動を拾うマイクの事です。下の写真で言うと、ボディに付いている、弦が通る部分の下にある三つの部品です。ギターの弦は六本なのですが、その六本の弦それぞれに対して、六つの丸が見えると思います。それが以下に説明するポールピースです。

仕組みは、各弦に対応した六個のポールピース(磁石)に、銅のコイルが巻いてあります。その上を、金属である弦が振動する事で発生する「電磁誘導作用」により生まれる電気信号を、ケーブルを通してアンプで増幅して音が出る、という仕組み。なので、マイクと言っても、P.Uに向かって「あー、あー」と声を出しても、理論的には音は出ません。

P.Uに関しては、ヤマハのHPに実験等を絡めて詳しく載ってますので、ご参照下さい。

http://www.yamaha.co.jp/plus/electric_guitar/?ln=ja&cn=11203&pg=2

ストラトキャスターは、そのP.Uを三個も搭載しています。それぞれは全く同じ仕組みのものですが、ボディへの取り付け位置によって、音色が全然違います。取り付けられた位置によって、弦の振動の幅が全然違うからです。

P.U部分のアップ。
便宜的にP.Uを左から①、②、③と表記します。


上の写真で説明すると、P.Uは左から①→③に従って、硬い音・中間の音・丸い音が出ます。そのそれぞれを、写真中央下部に見えるレバーを使い、出したい音によって、どのP.Uを使うか選ぶ事が出来ます。現在ではレバーは五段になっていて、→ ①+②→ → ②+③→ の組み合わせの5通りの音が出ます。①+②、②+③の組み合わせは「ハーフトーン」と呼ばれ、ストラトの代名詞的な音と言われています。

ちなみに昔のレバーは三段式でしたが、たまたま中間点で二つのピックアップに跨って接点が触れるポイントがあったので、昔の人は上手に微妙な位置で止めて使用していたのですが、その煩わしさを解決する為、最初から五段にしたようです。

また、敢えてサイズの小さい「シングルコイル」と呼ばれる、パワーは弱いけども、シャープな音の出る構造のP.Uを付けているのは、エッジの効いたサウンドを出す為らしいです。それは当時のバンドスタイルの主流であったブラス(吹奏楽器)の音の中に埋もれないようにだった、という話を聞いた事があります。いずれにせよ、このシングルコイルのサウンドが、ストラトの「枯れた音」と表現される大きな要因になっている事は、間違いありません。




トレモロユニット

ストラトの一番偉大な発明と言えば、やはりこの「シンクロナイズド・トレモロ(通称「シンクロ」)」でしょう。現在発売されている様々なメーカーのトレモロユニットも、ほぼ全てがこのシンクロを元にして開発されているのは、一目瞭然です。

トレモロユニットというのは、いわゆる「ビブラート」を「機械的に作る装置」です。今までもあったにはあったのですが、その構造の複雑さや部品の多さなどにより、使うとどうしてもチューニングが狂ってしまう悩みを抱えていました。そこで開発されたのが、このシンクロナイズド・トレモロです。



ちょっと戻ってもらって、一番最初に載せた写真の黒いストラトのボディに、金属の棒が付いて垂れ下がっているのが見えると思います。その棒が付いている根元の金属の部分が、トレモロユニットです。金属の棒は、トレモロアームといいます。そして二枚目の写真の赤いストラトのボディの裏には、スプリングが張ってあるのが見えます。ギターの裏にスプリングが張ってあるなんて、知らなかった人もいるでしょうね。それも大事な部品なのです。以下の図で説明します。

普通の状態。

音を変化させる仕組み。


これは、ギターを縦の中心線でスパっと切って、横からその断面を見た常態の図です。アームをグっとボディ側に倒す(自分のお腹に向かって手を動かす)と、ユニットが傾き、弦がたわむのです。輪ゴムを両手で引っ張ってピンとしてから、そのまま左手を右手に近づければ、ピンと張った輪ゴムがたわみますよね?同じ理由で、普段はピンと張った状態から、ユニットを傾けることで距離が縮んで、弦がたわむのです。


何が「シンクロ(同期)」なのかと言えば、構造的に弦を受け止める部分、弦を支える部分、そしてボディ裏でスプリングと繋がる部分が一体化されていて、その三つの役目を担う構造体自体が同期して動く仕組みなので、「シンクロ」と銘打たれているのです。

今までのトレモロユニットは、弦を止めるパーツと支えるパーツが別体なものがほとんどで、いざ、トレモロを動かすと、摩擦や色々な要素がジャマをしていて、セッティングがよほど決まっていない限りは「使えば必ずチューニングが狂う」という状態でした。

そこを、構造自体を極限までシンプルにした結果、余計な摩擦が減り、チューニングの安定にも繋がりました。そして構造的に、従来の物よりも可動範囲が大幅に広く取れ、よりダイナミックなビブラートを掛ける事が可能になったのです。

ヘッドの六連ペグ。


チューニングの安定には、実はこの六連のペグ(弦を巻く部品)も、大きな理由の一つと言われています。伝統的なギター、クラシックギターやフォークギターを見ると分かりますが、ペグは3対3と、中心を堺に両側に位置して付いてます。これは、弦に角度をつけて、余計な摩擦を生み出しているのですが、これを六連とする事で、ペグと弦の関係がより真っ直ぐに保たれ、摩擦を減らしているのです。

そんなシンクロの可能性をいち早く発見し、最大限に活用した最初の人物こそが、ジミヘンことJimi Hendrixでした。ただ、開発者のレオ・フェンダー氏は、「あんな使い方は邪道だ!」と激怒したとかしないとか。



シンクロナイズド・トレモロユニット


余談ですが、上の写真のように少しだけボディから浮かせるセッティングを「フローティング」と言います。このセッティングをすることで、弦をたわむ方向(アームダウン)とは逆に、弦を引っ張る方向(アームアップ)にも少し動かす事が出来ます。完全にボディにつけてアームダウン専用にするか、写真のようにフローティングにするかは好みの問題です。ちなみにエリック・クラプトンは、アームを全く使わないので、完全にボディにベタ付けしてアームも外してあるそうです。



長々と書きましたが、そのほかにも演奏者の体にフィットするコンター加工とか、持った時の重量配分、高音側の弾きやすさを考慮したダブルカッタウェイとか、配線関係をアッセンブリーとしてゴッソリと交換、保守点検が出来る点とか、工業製品としての生産に成功したとか…

まぁ色々とあるのですが、とにかく既に超長文になってしまっているので、この辺で失礼しようかと思います。第一回目で、一番好きで思い入れのあるストラトを持ってきたのがマズかったかな…。最後まで読んでくれた方がいたなら、本当にありがとうございました。

っというかお疲れ様でした。


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テーマ:ギター - ジャンル:音楽

  1. 2011/01/15(土) 01:07:09|
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